給湯器とは？
給湯器またはボイラーとも呼ばれているお湯を作る機械です。私たちの生活には欠かすことが出来ないお湯、昔ながらの方法ですと釜に水をためて薪に火をつけてお湯を沸かしていました。五右衛門風呂のような方式で風呂釜が誕生し、その後台所用には瞬間湯沸かし器が使われ始めました。
現在では見かけることが少なくなった風呂釜・湯沸かし器ですが、新しく給湯器が普及しています。給湯器はお風呂のお湯も台所のお湯もどちらも作りますので、一家に一台で済みます。
給湯器が出来ることは？
給湯器が便利なところは、ただお湯を作るだけではなく、例えばお風呂の便利な機能のひとつ「お湯はり」「追い焚き」が出来る自動機能があること。
自動お湯はり機能
自動機能がない場合のお湯はりは、まず蛇口を自分で回してお湯を出し、キッチンタイマーなどである程度時間がたったら蛇口を閉めてお湯を止めます。ついついうっかりしてしまうとたちまちお風呂のお湯は溢れてしまい、ガス代も水道代もかかってしまいますね。
しかし自動お湯はり機能があれば、蛇口を回す必要はありません。お風呂の浴槽の中にポッコリと出ている部品がありましたら、それは自動湯はり機能に対応しています。リモコンの自動湯はりを押すと、そのアダプターの中にある給湯管を通ってお湯が出てきます。お好みの水量までたまりますと自動で止まり、お湯があふれることもありません。
自動追い焚き機能
追い焚き機能は家庭に浸透している便利な機能ですね。
お風呂を沸かしてすぐに入らない時、お湯が冷めてしまいます。そうした時に便利な追い焚き機能は、冷めてしまったお湯をお好みの温度まで再度沸きあげます。
似た機能に高温のお湯を足す「高温水たし湯機能」がありますが、追い焚き機能はお湯をいったんアダプターから機器内に取り込んで再び温めなおすため、お湯が増えることがありません。高温水をたす場合は、お湯はりと同じく溢れてしまうこともありますし、高温になりすぎる時もありますのでご注意。
一定時間で沸きあげなおす
自動追い焚き機能は、ただ追い焚きするだけではなく、例えば4時間ごとにお湯を温めなおしてくれるため、お湯が冷めきることがなく、後から入浴する人もいつでも温かいお風呂に入ることが出来ます。
床暖房、お風呂のミストサウナ、浴室暖房乾燥に使える
給湯器は蛇口からお湯を出すだけではありません。家の温水暖房としても使えることはご存知でしょうか。
床暖房、浴室暖房乾燥機など、エアコンのように電気だけで動くものもありますが、温水床暖房・温水浴室暖房乾燥の場合は給湯器で作られたお湯を使って暖房を行います。今まで光熱費が高くついていた場合、温水式にすることでセントラルヒーティング（熱源装置が一か所、そこから建物内に熱を送り込む）となり安くなる場合もあります。また温水式のいいところは、放熱するため温まり方にムラがなく室内を均一にあたため、ポカポカとした温もりを感じることができます。
給湯器の熱源
給湯器は主に、ガスを燃焼させて出る熱によってお湯を作るガス給湯器、灯油を燃焼させて出る熱によってお湯を作る石油給湯器、電気ヒーターを使用した電気給湯器、エアコンのように大気熱を利用した電気給湯器（エコキュート）などがあります。どの給湯器にもメリット・デメリットはありますので、使う場所や使い方によって適切なものを選ぶと良いでしょう。
給湯器を買い換えたい時は？
給湯器を買い換えたいと考えている人もいるでしょうが、いろんな種類があり過ぎて何を選べばいいかわからないという人も多いです。そうした時は業者に依頼してください。給湯器は非常に種類が多く、ガスも都市ガスかプロパンかによって使える給湯器が変わります。さらに設置場所や設置している環境、戸建てなのかマンションなのかでも変わります。わからない場合は今現在使っている給湯器を調べて、業者に交換を依頼すると確実です。
設置場所で選ぶ場合
設置場所で選ぶ場合は、建物の中に設置する屋内設置タイプと、建物の外に設置する屋外設置タイプに別れます。基本的には前と同じ場所に設置する方が追加の工事費用がかからないのでお得です。
例えば地面に設置しているタイプのガス給湯器の場合、壁掛けタイプに交換できる場合があります。その際は、壁掛けタイプに変更しても良いでしょう。壁掛けタイプは給湯器のスタンダード型で、どのメーカーも品ぞろえが豊富ですが、地面に置く据置タイプは壁掛けよりも需要が少ない為、交換の際に機種が選べない可能性があります。
マンションではベランダ壁掛け、や共有廊下に設置するPS設置タイプがあります。基本的にマンションの場合は今使っている給湯器と同じ設置タイプの給湯器を選びましょう。マンションは排気する方向、距離などに決まりがありますので、個人の判断で変えることはできません。
給湯器の機能で選ぶ
給湯器の機能の違いで選ぶ場合は、給湯機能だけがついた給湯専用機があります。1台でキッチンやシャワーなどの給湯ができるので、アパートでの一人暮らし用におすすめです。ふろ給湯器は1台で給湯や自動湯はり、さらに追い焚き機能が備えてあるので便利です。家族が大勢いて何度もお風呂を沸かしなおすことがあるなら、この追い焚き機能がついたふろ給湯器を選びましょう。基本的に、機能についても今と同じグレードを選ぶことがオススメ。グレードを上げることはあっても、グレードを下げることは不便を感じやすい為、あまりありません。
ただし、給湯専用からふろ給湯器（追い焚きできる）に変えるとなると、給湯管のほかに追い焚き管をつなげる工事があります。また、浴槽にも穴をあけたり、浴槽ごと交換したり、結構おおがかりになるのでマンションでは難しい場合もあります。
温水暖房機能で選ぶ
温水暖房専用機は、床暖房や浴室暖房乾燥機などの温水暖房システムの専用機で、戸建の住宅で給湯器が複数台に分かれている時に使用します。暖房機能付き給湯器は、1台でキッチンやシャワーなどの給湯と、自動湯はりや追い焚きができます。さらにこれ1台で床暖房や浴室暖房乾燥機などの家中の温水暖房システムが使えるのでとても便利です。
まとめ
今迄と同じようにお湯を使うには、既存の給湯器と同じ機能の商品を設置する必要がありますが、新しい機能をつけたいという場合は、使用状況にあわせた機種を比較して選ぶことが大事です。ですがどの給湯器でもつければ良いというわけではないため、適切な工事と給湯器を選定できる業者を見つけて依頼してください。
